GDPデフレーターとは
内閣府が算出するGDP統計の一部で、もともとは名目GDPから実質GDPを算出するために用いられるもの。
実質GDP = 名目GDP/GDPデフレーター
デフレーターとは、「風船から空気を抜く」「しぼませる」という意味を持つ言葉です。
上の式からわかるように、物価が上昇すると名目GDPは大きくなりますが、GDPデフレーターを大きくすることで実質GDPは調整されます。
この調整する様が風船の空気を膨らませたりしぼませたりするのでデフレーターと名前がついています。
GDPデフレーターは、GDPに形状されるすべての財・サービスの物価を考慮しなければならないため、企業物価指数や少飛車物価指数よりも包括的な物価指数ととらえられます。
GDPデフレーターを理解するときの注意点
GDPデフレーターは輸入品価格を考慮されておらず、国内生産品のみを対象にしています。
そのため、国内生産品の中に輸入品が材料として含まれていると、輸入原材料価格の上昇は、国内総生産の付加価値を小さくするように働き、名目GDPの減少につながります。
これは第1次的なGDPデフレーターへの影響と言われます。
第2次的に名目付加価値の減少を回復すべく国内生産品の価格が上昇すると、名目GDPの上昇につながり、GDPデフレーターも回復します。
これをホームメイドインフレといいます。
輸入価格に対するGDPデフレーターの整理
輸入材料価格の上昇
↓
名目GDPが低下
↓
GDPデフレーターの低下(物価指数の低下)※第1次的なGDPデフレーターへの影響
↓
名目GDPが低下するので、それを回復させるための最終価格の上昇
↓
GDPデフレーターの上昇(物価指数の上昇)※第2次的なGDPデフレーターへの影響
↓
インフレ ※ホームメイドインフレ
一般的に輸入インフレという場合
輸入価格が高騰したあとの輸入インフレには、
GDPデフレーターの低下(第1次的なGDPデフレーターへの影響)と上昇(第2次的な影響)を含めた影響のことを指すことが多いです。